銀行や信用金庫等の経営統合が、全国各地で進んできています。地方銀行の経営環境は厳しさを増していて、単独で生き残れる銀行は限られてくるでしょう。
銀行や信用金庫等に多くの預金がある人は、大切な金融資産を守るために何をすればよいのでしょうか?
【危険】銀行預金は1000万円までしか保証されない

銀行や信用金庫等※は預金保険機構への加入が義務付けられており、毎年預金保険機構へ保険料を支払っています。
銀行が経営破綻すると、預金保険機構が預金者に払い戻しをします。
※預金保険機構の対象の金融機関は、銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、連合会、商工中金
JAバンクは貯金保険制度に加入している。
銀行預金は元金1000万円とその利息までしか保証されない
銀行が破綻した場合、元金1000万円とその利息までしか保証されないので、1つの銀行に数千万円預金があった場合、多くの資産を失う可能性があります。
2010年、日本振興銀行の破綻で初のペイオフが発動された
ペイオフというのは、預金保険機構が預金を保護するという用語です。
保護するといっても、元本1000万円とその利息までしか保証されません。
2010年に日本振興銀行の破綻で初のペイオフが発動されたのですが、1000万円までしか保証されないので、多くの預金を失った人もいたことでしょう。
日本振興銀行破綻以来ペイオフの事例はないのですが、当時よりも銀行の経営環境は厳しさを増しており、いつ破綻する銀行が出てもおかしくはありません。
2023年、アメリカの銀行2行が経営破綻
2023年には、アメリカのファースト・リパブリック銀行(FRC)、シリコンバレー銀行が経営破綻しています。
破綻の要因はアメリカの政策金利上昇による、保有債券の含み損拡大によるものですが、日本の銀行の中にも影響は少なからず及んでいます。
【重要】銀行預金はどうすればいいか?
1000万円も預金がない人は気にする必要ないのですが、一つの銀行に1000万円以上の預金がある人は、銀行が経営破綻すると多くの預金を失う可能性があります。
1000万円以上の預金がある人は、以下のような方法で大事な預金を守ることをおすすめします。
- 複数の銀行に預金を分散する
- 銀行の決算内容を定期的にチェックする
- 株式等にも分散する.
複数の銀行に預金を分散する
複数の銀行口座を開設し、全ての銀行預金を1000万円以下にする方法です。これならば、仮にすべての銀行が破綻しても預金は守られることになります。
銀行の決算内容を定期的にチェックする
全ての銀行預金を1000万円以下にするのが理想ですが、諸事情でそうもいかない人もいると思います。
その場合は、取引銀行の決算内容を定期的にチェックすると良いでしょう。
決算になんの問題もないのに急に経営破綻することはないので、経営が悪化している場合は何らかの兆候が出てきます。特に、自己資本比率や不良債権比率等をチェックしましょう。
株式等にも分散する
証券会社に預けている株式は分別管理されているので、万が一証券会社が破綻しても投資家の資産は全額返還されます。
総資産が1000万円どころか1億円以上あるような人は銀行預金だけでは全然不十分なので、株式等への分散は必須といえます。但し、FX、先物、オプション取引等は全額保護されない場合があるので注意が必要です。
まとめ
- 銀行預金は元金1000万円とその利息までしか保証されない
- 複数の銀行に預金を分散する等、資産を守る対策が必要
近年は、赤字決算の銀行も増えてきており、銀行の経営環境は厳しさを増しています。経営統合等で生き残りを図っていますが、それすら難しくなってくる銀行も出てくるでしょう。
自分の資産を守るために、最低限の備えはしておきましょう。

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