60歳以上で投資経験のない人が、株で大損したり、投資詐欺で数千万円を失うケースが後を絶ちません。
今回は、60歳以上で投資経験のない方が、銀行預金だけにすべき理由について解説します。
なぜ60歳以上で投資詐欺に遭う人が多いのか?

まず最初に、投資をしようとする人の心理状態を理解することが必要です。投資をしようということは、投資をするためのまとまったお金があることを意味します。
会社員の多くは、60歳くらいで定年を迎え、退職金をもらいますので、60歳以上はまとまったお金が一番ある可能性が高い年齢になります。まとまったお金があると、次にそれはどこに置いておくのが得なのかと考えるのは自然な行動です。
ここで重要なのは、それまでの人生において、投資経験がどれだけあったかということでしょう。豊富な投資経験があれば、退職金が入る前から、どこに投資すれば良いか決まっているはずです。
しかし、詐欺に遭う人のほとんどは投資経験がなく、まとまったお金が入ってきてから、どうするか考えています。そこに詐欺集団は付け込んでくるのです。
時間的制約

投資は、長期的な視点で取り組む必要があります。短期間で成果を期待すると、損失を被る可能性が高くなります。
日経平均株価は、1989年に最高値をつけた後にバブルが崩壊し、その後30年以上も当時の最高値を下回っているのです。要するに、60歳以上で投資を始めても、死ぬまで含み損を抱える可能性があるのです。
60歳以上になると、人生の残り時間が限られます。短期間で大きな利益を期待するよりも、安定的に資産を守ることが重要になります。
投資の知識と経験

投資には、様々な知識と経験が必要です。投資対象の分析方法、投資タイミングの判断、ポートフォリオの構築など、学ぶべきことはたくさんあります。60歳以上で投資を始める場合、これらの知識と経験を習得する時間がないことも考えられます。
投資には、様々な選択肢があり、株式、債券、投資信託など、それぞれにリスクとリターンの特性があります。60歳以上で投資経験のない方が、これらの選択肢から最適な投資先を選ぶのは難しいでしょう。
老化による判断力の低下

判断力は、情報収集、分析、意思決定といった複数の認知機能を統合的に用いる複雑な能力です。老化によってこれらの認知機能が低下すると、判断力も低下します。
老化により、投資判断においても間違いを犯す可能性が高くなります。
【結論】60歳以上で投資経験ない人は銀行預金だけにしましょう

結論を言うと、60歳以上で投資経験がない人(投資経験が少ない人も含む)は銀行預金だけにすることをお勧めします。
一番大きな理由は、投資の本質は企業の長期的な成長に期待するものだからです。短期的には値下がりしても、20年〜30年後には値上がりしてることを期待して投資するものなのです。
60歳過ぎてから長期的な成長を期待しても、恩恵を受けられる可能性は低いですし、それこそ投資経験のない人が短期的な売買で成功することは極めて難しいでしょう。
その点、銀行預金であれば、預金保護制度で1000万円とその利息までは保護されていますし、わずかながらでも利息が付くので、安心して預けることができます。銀行も1行だけではなく、何行かに分散して預けておけば、さらに安全になります。
まとめ
投資にはリスクが伴い、知識と経験が必要になります。時間的制約もあり、短期間で大きな利益を期待することは難しいです。
銀行預金は、元本保証があり、リスクが低いというメリットがあります。安定した資産運用を目指す60歳以上の方にとって、銀行預金は最適な選択肢と言えるでしょう。

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